犬はどうして首をかしげるの?
本記事のご紹介(by ハピわん!)
犬と生活している中で、犬が首をかしげる(傾げる)瞬間は、割と遭遇する場面の一つかもしれません。
人間みたいでかわいいと言われることが多い、この代表的な犬の仕草の一つ。
本稿では、犬が首をかしげるときについて詳しくお送りしています。
犬が首をかしげる時ってどんなとき?
犬が首をかしげる(傾げる)とき、それは新しい音やにおいに気づいた時、目の前で見たものや周りの環境などに興味を持った時も首をかしげます。
犬はこのようにして新しいことに注意を向けるのです。
犬は非常に周りのことに洞察が効き、気づきやすい動物です。彼らは周りの世界を常に注意深く観察しています。新しい音やにおい、人や物体に気づいた時、犬は自然と首をかしげてそれらに注意を向けます。
また、普段見慣れているものが、少しだったとしてもいつもと違うことに気づいた時にも首をかしげることがあります。例えば、飼い主が普段と違う格好をしているときなどが挙げられます。首をかしげることで、犬は新しいものに注意を向け、それをより詳しく認識したり理解したりしようとしているのです。
このように犬が首をかしげる理由は様々ですが、最も一般的なのは新しいものに対する興味と好奇心によるものだと言えます。
犬の五感は人間よりもはるかに優れているため、私たちが気づかないような小さな変化でも捉えることができるのです。
そして、その変化に対しての興味から自然と首をかしげて見せるのです。
犬が首をかしげたとき、どうするといいの?
犬が何かを見たりして首をかしげた時は、飼い主も一緒にその「何か」に対して注意を向けましょう。
犬が気づいたその注意を引いたものが何なのかを一緒に確かめることで、結果として犬の五感を養うことができます。また、犬が気づいたことに対して褒め言葉をかけてあげることで、犬の注意力を高めることができるでしょう。
犬の五感を養うためには、新しい音やにおいに一緒に気づいたり、一緒に探索をしたりすることが大切です。普段と違うものに気づいた犬を褒めるだけでなく、その変化を一緒に確かめる時間を作りましょう。
例えば、普段と違う格好をしている飼い主に気づいた犬には「そうね、今日はこういう格好なのね」と声をかけながら、その格好について一緒に関心を持ってみましょう。
こういった経験を通して、犬の五感が磨かれていくのです。
また、犬が首をかしげたことに対して褒め言葉をかけると、犬は「首をかしげる」という行動を勘違いして覚えることがあります。そのため、次回からはあえて普段と変化のない状態でも首をかしげることが増えてしまう可能性があります。褒める際は「気づいてくれてありがとう」「よく気づいたね」など、犬が気づいたこと自体を褒める言葉を使うのをおすすめします。こうすることで、犬は新しい変化に対してのみ首をかしげることが適切であるということを学んでいきます。
最後に、犬が首をかしげた時は、飼い主が安心している状態を見せてあげることが重要です。新しい音やにおいに気づいた時、不安になる犬もいます。飼い主が落ち着いている状態で犬のそばにいることで、犬は「これは危険な状態ではない」と判断し、少しずつ緊張が解れていきます。
飼い主の落ち着いた態度は、犬の五感を磨きながら、安心して新しいことに触れ合えるようになる良い環境作りのために必要なものとなります。
首をかしげやすい犬種っているの?
実は、犬種の中でも首をかしげやすい傾向の犬種はあります。
首をかしげやすい犬種の代表例として、ビーグル、イタリアングレーハウンドなどのハウンド系の犬種を挙げることができます。ハウンド系の犬は狩猟犬としての歴史があり、野生の動物のにおいを感知する能力が高く、新しいにおいに敏感に反応する犬種です。このため、飼い主の家で新しい音やにおいに出会うと、それらに興味を示すために首をかしげることが多いのです。
柴犬や秋田犬などの地方犬種もまた、新しいものに好奇心が高く、知らないものに出会うと興奮して首をかしげてしまう犬種です。このような犬種はかつて飼い犬としての役割を担ってきたために、飼い主に注意を向けさせる習性が身に付いていると考えられています。
一方で、首をかしげることがあまり好きでない犬種も存在します。
例えば、チワワやパグなどの小型犬種は総じて首をかしげることが少ないと言われています。また、柴犬や秋田犬などとは性格が異なり、大型犬種の多くも、新しいものに対してそれほど興奮せず、落ち着いた性格をしているため、首をかしげることはあまり多くありません。
首をかしげる頻度は犬の性格や普段の飼い方(普段生活の様子)にも左右されます。新しいものに対する好奇心が強い犬であっても、しっかりとした飼育や教育を受けた犬であれば、新しい音やにおいに遭遇しても興奮せずにそのまま済ませてしまうことが多くなります。
また、飼い主が犬の首をかしげた際に、犬と一緒にその新しいものを確認するといった経験を通して、犬が新しい変化に慣れていきますので、首をかしげる頻度は減っていくでしょうう。