【やんちゃな人気者と言えば代表格はこの犬、ジャック・ラッセル・テリア】

ジャック・ラッセル・テリアの基本情報(性格・しつけ・病気など)

 
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ジャック・ラッセル・テリア
[英記]:Jack Russell Terrier

    ◇基本データ
  • ・サイズ: 中型犬
  • ・体高:25cm~35cm
  • ・体重:5kg~8kg

  • ◇起源・歴史・沿革・系統:
  • ジャック・ラッセル・テリアは、イギリスを原産とする犬種です。

    19世紀半ば頃、イギリスのデボン州にてパーソン・ジョン・ラッセル牧師という人物によって、 キツネ狩り用の優秀な狩猟犬を作るため、フォックス・テリアを基本に、ビーグルや ボーダー・テリア、ブルテリア等と交配することで開発されました。

    ラッセル牧師の時代の後に、当時のブリーダー達によって、 気性を穏やかにする目的でウェルシュ・コーギーも交配され、 今の形になりました。


    ◇こんなスタイルで犬を飼いたい方・こんな状況の方との相性Good!!
    ・根気強く、しつけがしっかりできる方
    ・一緒に積極的に運動を楽しみたい
    ・アウトドア派
    ・運動量多くても付き合ってあげられるような体力に自信がある方
    ・室内の飼育スペースに、ある程度走り回れる広さがある
    ・小さなお子様がいない、または一緒にするときは目を離さないでいられる
ジャック・ラッセル・テリアのメイン写真 ジャック・ラッセル・テリアの特徴評価グラフ

しつけのしやすさ

ジャック・ラッセル・テリアは、非常に賢く学習能力の高い犬種として知られています。そのため、一見するとしつけがしやすいように思われがちですが、実際にはその頭の良さと旺盛なエネルギーゆえに、初心者にとっては難しい犬種の一つとされています。彼らはただ単に指示に従うだけでなく、自分の判断で物事を進めようとする傾向があり、飼い主が一貫性を欠いた態度を見せたり、曖昧な指示を出したりすると、すぐに隙を突いて「自分ルール」で行動してしまいます。この自主性の強さが、しつけにおいて最初の大きな壁となるのです。

加えて、ジャック・ラッセル・テリアは元々キツネ狩りのために作出された犬で、獲物を追跡・捕獲する強い本能を持っています。この狩猟本能は現代の家庭犬としても色濃く残っており、小動物や動くものに対してすぐに反応し、追いかけてしまうことが少なくありません。そのため、散歩中にリードを引っ張ったり、呼び戻しのトレーニングが難航することもあります。特に「呼んでも戻ってこない」という問題は、ジャック・ラッセルの飼い主がよく直面する課題のひとつです。従って、早い段階から確実な呼び戻し訓練を徹底しなければ、危険に繋がる場面も考えられます。

しつけを成功させるためには、まず飼い主がリーダーシップを明確に示し、一貫性のある対応を心がけることが不可欠です。声のトーンや態度がその時々で変わると、ジャック・ラッセルはすぐに混乱し、結果として「従わなくてもいいのだ」と解釈してしまいます。また、罰を中心とした方法では反発心や不安を増大させてしまい、かえって問題行動が悪化することがあるため、ポジティブ強化、つまり「できたことを褒める」「ご褒美を与える」といった方法が非常に効果的です。知的欲求の強い犬ですから、単純な繰り返し練習ではすぐに飽きてしまい、学習効率も下がります。そこで、遊びやパズルの要素を取り入れたトレーニングや、日常生活の中で自然に指示を組み込む工夫が重要になります。

さらに、ジャック・ラッセル・テリアは運動量が膨大で、体力を持て余している状態では落ち着いてしつけに集中することができません。十分な散歩や運動を通してエネルギーを発散させたうえでトレーニングを行うと、集中力が高まり、習得もスムーズになります。特に知育玩具やアジリティ、フリスビーといったアクティブな活動は、彼らにとって頭と体を同時に使える良い機会となり、しつけと遊びを兼ねることができます。

総じて言えば、ジャック・ラッセル・テリアのしつけは「やりやすいが難しい」といえる複雑な側面を持っています。賢さゆえに学習は早いが、同時にずる賢さもあるため、飼い主の姿勢が試される犬種です。時間と根気をかけ、楽しく一貫性のある方法で取り組むことで、忠実でユーモアあふれる最高のパートナーへと育てることができるでしょう。

気性の穏やかさ・性格

ジャック・ラッセル・テリアは、明るく陽気で、常に活動的な性格を持つ犬種です。彼らはその小さな体からは想像できないほどのエネルギーを秘めており、日常的に活発に動き回ることを好みます。この活発さは一見すると落ち着きがないようにも見えますが、実際には彼らの本能と目的意識に基づいた行動であり、「働くために作られた犬」であることを示しています。もともとキツネ狩りの補助犬として誕生した背景があり、強い好奇心と探究心を持ち合わせているため、目新しいものや小動物の動きにすぐに反応してしまいます。

ただし、この探究心や好奇心は、家庭での暮らしにおいても良い方向に活かすことができます。知育玩具やアジリティ競技、フリスビーなどのスポーツを通じてエネルギーを発散すれば、持ち前の集中力と賢さを発揮し、飼い主との絆を深めるきっかけとなります。つまり、ジャック・ラッセルは「遊びの天才」とも呼べるほど、物事に夢中になれる性格を持っているのです。

一方で、気性の穏やかさという点ではやや注意が必要です。ジャック・ラッセルは非常に自立心が強く、また頑固な一面も持ち合わせています。そのため、自分が納得しないことに対しては強く反発したり、しつこく自分の意思を貫こうとすることがあります。特に、運動不足や刺激の少ない生活を続けていると、ストレスがたまり、吠え癖や破壊行動といった問題に発展する可能性も少なくありません。これは気性の荒さというよりは「エネルギーの持っていき場がないこと」に起因しているため、日々の運動や遊びで満たしてあげることが性格を穏やかに保つための鍵となります。

また、ジャック・ラッセル・テリアは非常に人懐っこく、飼い主や家族との関わりを強く求めるタイプです。放っておかれることを嫌い、孤独が続くと精神的に不安定になることもあります。自立心があるとはいえ、心の底では人との強い絆を必要としており、愛情深い犬種であることを忘れてはなりません。特に家族に対しては献身的で、信頼できる相手と認識すると、強い忠誠心を示します。そのため「頑固で扱いにくい」と言われることもありますが、適切な関わり方をすれば「愛情深くてユーモラスな家族の一員」へと変わります。

気性面でのもう一つの特徴は「警戒心の強さ」です。ジャック・ラッセルはテリアらしく、見慣れない人や環境に対して敏感に反応する傾向があります。これが番犬としての役割を果たすこともありますが、過剰な吠えや攻撃的な反応につながらないように、子犬のころからの社会化トレーニングが非常に重要です。様々な人や犬、環境に慣れさせることで、落ち着いて行動できる柔軟さを身につけることができます。

総じて、ジャック・ラッセル・テリアの性格は「明るく陽気」「好奇心旺盛」「頑固で自立心が強い」「愛情深く忠実」という複雑なバランスを持っています。エネルギッシュさと頑固さを「問題」と捉えるか「個性」と捉えるかで、この犬種との暮らしの満足度は大きく変わるでしょう。適切な運動と遊び、そして一貫した関わりを持てば、彼らはユーモアにあふれ、家族を楽しませてくれる素晴らしい伴侶犬となるはずです。

病気・けがへの強さ・寿命

ジャック・ラッセル・テリアは、全体的に非常に丈夫で健康的な犬種として知られています。もともと狩猟犬として活躍するために作出された背景から、体は小柄ながら筋肉質で持久力があり、屋外での活動に適した強靭な体質を持っています。一般的な寿命は13~16年と長めで、適切な生活環境とケアを受ければ17年以上生きるケースも珍しくありません。小型犬としては比較的寿命が長く、家族と長く過ごせる犬種といえるでしょう。

ただし、いかに丈夫とはいえ、遺伝的に発生しやすい病気や注意すべき怪我のリスクは存在します。まず代表的なのが「膝蓋骨脱臼(パテラ)」です。小型犬に多いこの疾患は、膝の皿が外れてしまうことで歩行に異常が出るものです。ジャック・ラッセルは活発に跳ね回るため、膝に負担がかかりやすく、先天的な要因に運動習慣が重なることで発症するリスクがあります。軽度であれば日常生活に大きな支障はないものの、重度の場合は手術が必要になることもあります。

次に注意が必要なのが「レッグ・カルベ・ペルテス病」です。これは大腿骨の血流が悪くなり骨が壊死してしまう病気で、小型犬に散発的に見られます。発症すると片足を引きずるようになり、外科的な治療を要する場合が多くあります。ジャック・ラッセルでも遺伝的要因により発生することがあり、若齢期に注意深く観察して早期発見を心がけることが重要です。

また、目の病気としては「水晶体脱臼」が知られています。これは眼球内の水晶体がずれてしまう遺伝性の病気で、放置すると失明の危険性もあります。初期には目の充血や違和感を示す程度ですが、進行すると視力低下につながるため、定期的な眼科検診が推奨されます。さらに「白内障」や「緑内障」も比較的発症しやすいため、高齢になってからのケアが欠かせません。

歯科疾患も見逃せないポイントです。小型犬全般にいえることですが、歯石や歯周病が進行すると全身の健康に悪影響を及ぼすことがあります。ジャック・ラッセルは噛むことが好きな犬種なので、デンタルトイや噛めるおやつを上手に活用し、定期的な歯磨きを習慣づけることが望まれます。

さらに、この犬種特有のリスクとして「外傷」にも注意が必要です。ジャック・ラッセルは非常に活発でジャンプ力があり、高いところから飛び降りたり、全速力で走り回ったりするため、骨折や捻挫といった怪我を負いやすい傾向があります。飼い主が十分に環境を整備し、無理のない運動をさせることが予防につながります。特に子犬やシニア期は骨や関節が弱くなるため、遊びや運動の強度を調整することが大切です。

寿命に関しては、前述のように比較的長寿の犬種であり、シニア期に入ってからも元気に活動している個体が多く見られます。ただし、高齢になるにつれて心臓病や腎臓病といった内臓疾患のリスクが増えるため、定期的な健康診断と食事管理は不可欠です。特に心臓に関しては「僧帽弁閉鎖不全症」が高齢犬に発生しやすく、早期発見によって進行を遅らせることができます。

まとめると、ジャック・ラッセル・テリアは丈夫で長寿の犬種であり、しっかりとしたケアを行えば非常に健康的に長生きできます。ただし、膝や目に関連する遺伝的な疾患や、活発さゆえの外傷リスクがあるため、飼い主がその特性を理解し、予防と早期対応を徹底することが重要です。健康管理を怠らずに育てれば、明るくエネルギッシュな姿を長く楽しむことができるでしょう。

他の犬や子どもとの同居しやすさ

ジャック・ラッセル・テリアは、その明るく活発な性格から一見すると誰とでも仲良くできそうに思えますが、実際には同居相手との相性や飼い主の関わり方に大きく左右される犬種です。他の犬や子どもと同居する際には、いくつかの注意点と工夫が必要になります。

まず、他の犬との関係について見てみましょう。ジャック・ラッセルはテリアらしく、自己主張が強く独立心に富んだ性格を持っています。そのため、犬同士の関わりにおいて「自分の方が優位に立ちたい」という気持ちを表しやすく、特に同じくらい気の強い犬や同じ性格傾向を持つ犬とは衝突が起こることがあります。特に同性同士の成犬を同居させる場合は、序列争いが激しくなる可能性があり、十分な観察と管理が求められます。

一方で、社会化がきちんと行われたジャック・ラッセルは、他の犬とも友好的に過ごすことが可能です。子犬の時期から多様な犬と接し、遊び方や距離感を学ばせることで、成犬になってからの同居がぐっとスムーズになります。特に落ち着いた性格の犬や、体格差が大きすぎない相手であれば、良い遊び仲間として互いにエネルギーを発散できる関係が築けます。また、飼い主が常にリーダーシップを持ち、衝突が起きそうなときに冷静に制御できれば、多頭飼いも十分に可能です。

次に子どもとの同居について考えましょう。ジャック・ラッセルは非常に遊び好きで、人間と関わることが大好きです。したがって、活発な子どもとは良い遊び相手になることが多く、一緒に走ったりボール遊びをしたりと、楽しい時間を共有できます。ただし、注意すべきはその強い狩猟本能と俊敏さです。子どもの急な動きや大きな声に興奮し、飛びついたり噛みつくような仕草を見せることがあります。これは攻撃ではなく遊びの延長であっても、子どもにとっては恐怖や怪我につながる場合があるため、必ず大人が見守ることが必要です。

また、ジャック・ラッセルはエネルギッシュな性格ゆえに、静かに寄り添うタイプの家庭犬とは異なります。そのため、小さな子どもや犬に慣れていない子どもにとっては「元気すぎる」と感じられることもあります。子どもに対しては、犬との適切な接し方(急に抱きつかない、食事中や休んでいるときに無理に触らないなど)を教えることで、双方にとってストレスの少ない関係を築けるでしょう。

さらに、小動物との同居についても触れておきましょう。ジャック・ラッセルは本能的に小動物を追いかける習性があるため、ウサギやハムスター、インコといったペットとの同居は推奨されません。視界に入った途端に狩猟本能が働き、追いかけてしまう危険があるからです。どうしても同居させたい場合は、絶対に同じ空間で自由に接触させず、安全を確保する必要があります。

まとめると、ジャック・ラッセル・テリアは他の犬や子どもとの同居も不可能ではありませんが、そのためには「徹底した社会化」「飼い主の管理」「双方への教育」が欠かせません。エネルギッシュな性格を理解し、適切な環境とルールを整えることで、活発で楽しい共生生活を送ることができるでしょう。

運動量の多さ

ジャック・ラッセル・テリアは、家庭犬として存在する犬種の中でも特に運動量が多い部類に入ります。もともと狩猟犬として作出された背景を持ち、キツネや小型の獣を巣穴まで追い込み、捕らえる役割を担っていたため、体力・持久力・瞬発力のすべてに優れています。小型犬でありながら、大型犬に匹敵するほどのエネルギーを持ち合わせていると言われることもあり、単なる散歩だけでは満足させることが難しい犬種です。

一般的な小型犬であれば、1日30分程度の散歩で十分なケースも多いですが、ジャック・ラッセルには1日最低でも1時間半から2時間程度の運動が必要とされます。その際もただ歩くだけでは足りず、ボール遊びやフリスビー、アジリティといった頭と体を同時に使う活動を取り入れることが推奨されます。知的欲求が強いため、単調な運動ではすぐに飽きてしまい、逆にストレスを溜めてしまうのです。

運動不足はこの犬種にとって大きな問題を引き起こします。過剰な吠え、家具や物を壊すといった破壊行動、飼い主に対する過度な要求行動などは、エネルギーの発散が不十分なことが原因である場合がほとんどです。ジャック・ラッセルは「疲れさせることで落ち着かせる」タイプの犬種であり、心身ともに満たされるだけの運動を行わなければ、穏やかな性格を引き出すことはできません。

また、この犬種はジャンプ力も非常に高く、フェンスを軽々と飛び越えることができるため、ドッグランや庭で遊ばせる場合は脱走対策を徹底する必要があります。狭い空間や制限の多い環境ではストレスが溜まりやすく、事故の原因になることもありますので、安全で広い場所を確保してのびのびと運動させることが望ましいです。

運動と同じくらい大切なのが「頭を使う遊び」です。ジャック・ラッセルは非常に賢いため、知育玩具やトリックのトレーニングを通じて頭を使うことで、精神的な満足感を得られます。例えば、フードを隠して探させる遊びや、複雑な指示を組み合わせたトリックを教えることは、単なる体力発散以上の効果をもたらします。こうした活動を取り入れることで、犬の集中力を養い、問題行動の予防にもつながります。

ただし、注意点としては、過度な運動をさせすぎると関節や靭帯に負担がかかり、怪我につながることもあります。特に子犬の時期は骨格が未発達であるため、激しいジャンプや長距離の走行は避け、成長に合わせて運動量を徐々に増やすことが大切です。シニア期に入ってからも適度な運動は必要ですが、内容を調整して無理のない範囲で行うことが健康維持につながります。

まとめると、ジャック・ラッセル・テリアは小さな体に似合わぬほどの運動量を必要とする犬種であり、飼い主にとっては「一緒に積極的に活動する覚悟」が欠かせません。散歩や遊びを通じて十分に体力と知的好奇心を満たすことができれば、この犬は持ち前の明るさとユーモアを発揮し、家族にとってかけがえのない存在となるでしょう。

体の特徴・被毛・毛色の特徴

ジャック・ラッセル・テリアは、小柄ながらも引き締まった筋肉質の体を持つ犬種で、その外見はまさに「小さなアスリート」といった印象を与えます。体高はおおよそ25〜30cm程度、体重は5〜6kg前後が標準的で、コンパクトな体格ながらも驚くほどの運動能力を秘めています。全身はバランスよく引き締まっており、胸は深すぎず狭すぎず、肋骨はしっかりと張り出しています。これは、キツネの巣穴に潜り込むために改良された体型であり、細身ながら強靭さを失わない絶妙な設計がなされています。

頭部は比較的フラットで、マズル(口先)は長すぎず短すぎず、全体的に調和のとれた形状をしています。耳はV字型で前方に折れ、活発で表情豊かな顔立ちを一層引き立てています。目はアーモンド型で、知性と活気に満ちた鋭い輝きを放ちます。これらの表情は非常に愛嬌があり、飼い主にとっては常に生き生きとした印象を与えてくれるでしょう。

被毛については大きく分けて3種類のタイプがあります。最も一般的なのは「スムース(短毛)」タイプで、光沢のある短い毛が全身を覆っています。スムースは手入れがしやすく、抜け毛も比較的少なめですが、その分寒さや直射日光に弱い傾向があるため、季節や気候に合わせたケアが必要です。

次に「ラフ(長毛)」タイプがあります。こちらはやや長めで硬い毛が全身を覆っており、顔や四肢に飾り毛が出やすいのが特徴です。ラフは独特の風合いを持ち、見た目が柔らかく可愛らしい印象を与える一方、毛が絡まりやすいため、定期的なブラッシングとトリミングが欠かせません。

そして両者の中間にあたるのが「ブロークン」タイプです。スムースとラフの特徴を併せ持ち、部分的に硬めの毛や長めの毛が混在します。顔や背中にワイルドな毛並みが出ることもあり、非常に個性的な印象を持つのがブロークンの魅力です。お手入れはラフよりは楽ですが、スムースほど簡単ではないため、飼い主の手間と好みによって選ばれる傾向があります。

毛色は基本的に「ホワイトがベース」であり、その上にブラックやタン(茶色)のマーキングが入るのが標準です。ホワイト単色も存在しますが、狩猟時にキツネと見間違えないように白地が多く残されているといわれています。一般的には「ホワイト&ブラック」「ホワイト&タン」「トライカラー(白・黒・茶)」の3パターンがよく見られます。マーキングの位置や大きさは個体によって大きく異なり、これがジャック・ラッセルの外見的な個性を生み出しています。

抜け毛に関しては、毛質によって異なります。スムースは換毛期に抜け毛が多くなり、ラフやブロークンは毛が抜け落ちにくい分、定期的なカットやプラッキングが必要です。いずれの場合も週数回のブラッシングで皮膚の健康を保ち、毛並みを整えることが推奨されます。

体の特徴として見逃せないのが、その「運動能力」と「機敏さ」です。短い脚ながらも強い後肢の筋力を持ち、驚くほどのジャンプ力を誇ります。多くの飼い主が「想像以上に高く飛んだ」と驚くほどで、フェンスや家具を軽々と飛び越えてしまう個体も少なくありません。また、俊敏な動きと優れたバランス感覚により、アジリティ競技やフライングディスクといったスポーツで抜群の活躍を見せることもあります。

まとめると、ジャック・ラッセル・テリアは小柄で筋肉質な体型、3種類の毛質、そして白を基調とした多様な毛色を持ち合わせた個性豊かな犬種です。その外見は可愛らしさと精悍さを併せ持ち、見る者を惹きつけます。同時に、見た目だけでなく運動能力や機能美を備えた体を持つ点が、この犬種を「見ても触れても楽しめる存在」として際立たせています。

里親・ブリーダー・値段

ジャック・ラッセル・テリアを迎え入れる際には、里親制度を利用する方法、ブリーダーから直接購入する方法、そしてペットショップを通じて入手する方法の3つが一般的です。それぞれにメリットと注意点があり、飼い主の生活スタイルや経験に応じた選択が求められます。

まず、里親として迎えるケースについてです。ジャック・ラッセルは人気犬種の一つですが、その活発さやしつけの難しさから、飼育放棄されてしまう事例も残念ながら少なくありません。保護団体や愛護センターには、新しい飼い主を探しているジャック・ラッセルが定期的に保護されており、里親制度を通じて出会えることがあります。里親として迎えるメリットは、保護犬に新しい家庭を与えられる社会的意義の大きさに加え、初期費用を抑えられることです。ただし、多くの保護犬は過去に何らかのトラブルを抱えている可能性があり、行動面や健康面に課題がある場合もあります。そのため、初心者よりは犬の飼育経験がある方に向いている選択肢といえるでしょう。

次にブリーダーから迎える場合です。ジャック・ラッセルは毛質(スムース、ラフ、ブロークン)や毛色のバリエーションが豊富であり、信頼できるブリーダーであれば自分の生活に合った子犬を選ぶことができます。良心的なブリーダーは遺伝疾患に配慮した繁殖を行っており、健康面や性格面で安定した個体を提供してくれます。また、親犬や兄弟犬の様子を直接見学できるのも大きなメリットです。価格相場としては、日本では20万円から35万円程度が一般的で、血統や毛質の希少性によっては40万円を超えることもあります。ショードッグ系の血統や、特に人気のある毛色・体格を持つ子犬は高額になりやすい傾向があります。

ペットショップを通じた購入も選択肢のひとつですが、この場合は慎重さが必要です。信頼できるショップであればブリーダー直結で健康管理が行き届いた子犬を扱っていますが、中には繁殖状況が不透明な場合もあります。特にジャック・ラッセルは小型犬ながら非常に活発であり、ケージ中心の生活では精神的にストレスをためやすいため、ショップでの飼育環境を十分に確認することが大切です。

費用面では、購入価格以外にも初期費用や飼育費用が発生します。ワクチン接種や健康診断、去勢・避妊手術を含めると、迎え入れてから数か月で数万円の出費が必要になります。また、ジャック・ラッセルは活発な犬種ゆえに運動量が多く、関節や筋肉の健康を維持するためのサプリメントや、破壊されにくい丈夫なおもちゃなど、長期的に見てもそれなりの費用がかかると考えておくべきです。

加えて、この犬種は賢さと活発さからしつけやトレーニングに時間を要するため、しつけ教室やトレーナーの力を借りることも選択肢に入ります。これらの費用も予算に含めて検討しておくと安心です。

総合すると、ジャック・ラッセル・テリアを迎える際には、どのルートを選ぶかに関わらず「この犬種の特性を理解し、長期的に責任を持って育てる覚悟」が最も大切です。元気で賢く、家族を楽しませてくれる存在ですが、そのぶん飼い主の時間・労力・経済的負担も相応に必要となります。里親で迎えるにせよ、ブリーダーから迎えるにせよ、自分と犬双方にとって幸せな出会いになるよう、じっくりと考えて選択することをおすすめします。

ジャック・ラッセル・テリアの動画集

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ジャック・ラッセル・テリアの動画 その1

ジャック・ラッセル・テリアの動画 その2

ジャック・ラッセル・テリアの動画 その3

ジャック・ラッセル・テリアの人気インスタグラマーご紹介


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