【小型でも威風堂々で優等な皇帝に愛された犬、ペキニーズ】

ペキニーズの基本情報(性格・しつけ・病気など)

 
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ペキニーズ
[英記]:Pekingese

    ◇基本データ
  • ・サイズ:  小型犬
  • ・体高:20cm~30cm
  • ・体重:3kg~6kg

  • ◇起源・歴史・沿革・系統:
  • ペキニーズは原産国を中国とする、別名『北京犬(Peking)』や『獅子犬(ライオン・ドッグ)』 と呼ばれることがある犬種で、一説にはシーズーや パグの先祖に当たる犬種とも言われています。
    始祖犬はラサ・アプソという説が有力です。
    その歴史としては古く、古代中国の唐では、宦官の支援によって繁殖が盛んに行われ、 王室の犬として重宝されていました。

    中国の皇帝たちに飼われる際に、ペキニーズたちは袖に入れていたため 『袖犬(スリーブ・ドッグ)』という呼称も持っていました。

    1860年にイギリスが中国から頤和園(万寿山とその南麓にある人造湖)を略奪した際に、 ペキニーズも戦利品としてイギリスへ持ち帰ったことから、ビクトリア女王へ献上されるなど、 イギリスへ渡来しました。イギリスに渡った当初は、上流階級でのみ飼われていましたが、 徐々に一般化され、広い層で飼われるようになりました。


    なお、かの有名なタイタニック号(イギリスのサウサンプトンからニューヨークに向かう途中で1912年4月14日の夜〜翌日の4月15日に大西洋上で沈没)に乗り込んでいた犬たちの中で、救命ボートに乗り込んだことで命を取り留めた3頭がおり、この3頭の中の1頭はペキニーズだと言われています。


    ◇こんなスタイルで犬を飼いたい方・こんな状況の方との相性Good!!
    ・東洋で歴史のある格式高い犬種に惹かれる
    ・飼育スペースとしての家の広さがあまりない
    ・運動は少ない方が望ましい
    ・犬を飼うのは初心者である
ペキニーズのメイン写真 ペキニーズの特徴評価グラフ

しつけのしやすさ

ペキニーズは中国王宮で長らく愛されてきた歴史を持つ犬種で、その背景から非常に独立心が強い傾向があります。飼い主に対して深い愛情を示す一方で、他の犬種のように「人を喜ばせたい」という気質が前面に出るタイプではありません。そのため、しつけのしやすさという観点では、必ずしも初心者向きではないといえるでしょう。

まず、ペキニーズの特徴的な性格として「頑固さ」が挙げられます。これは小型犬の中でも際立っており、自分の意思をしっかり持っているため、指示をそのまま受け入れるよりも「なぜ自分がそれをしなければならないのか」を納得しなければ動こうとしない場面が多く見られます。例えばトイレトレーニングや基本的な「おすわり」「まて」といったコマンドにしても、根気強く繰り返し教える必要があります。

ただし、これは「学習が遅い」という意味ではありません。ペキニーズは観察力に優れ、状況を把握する能力も高いため、飼い主が一貫した態度で教えれば、十分に理解して習得することができます。むしろ問題は「教え方」と「飼い主の姿勢」にあります。褒めるときは心から大げさに褒め、無理強いは避けること。叱る場合も短く、冷静に伝えることが大切です。感情的に叱ると、プライドを傷つけて反発心を強めてしまう可能性があります。

また、ペキニーズは自立的で落ち着きのある犬種ですが、社会化不足になると「頑固さ」が「警戒心の強さ」と結びついてしまい、吠えやすくなることがあります。特に来客や他犬に対して強く出てしまうことがあるため、子犬の頃から積極的に人や犬と触れ合う経験を与えることが望まれます。ペキニーズ自身はマイペースな性格なので、短時間でも楽しく交流できる環境を整えることが重要です。

さらに、飼い主のライフスタイルも関係します。ペキニーズは体力的に激しい運動を必要としませんが、その分、室内でのふれあいや遊びを通じて「人と一緒に行動する楽しさ」を経験させることが、しつけの大きな助けとなります。孤立させる時間が長いと、自分のルールで行動しようとする傾向が強まり、指示に従わない性格が固定化してしまう恐れがあります。

しつけのコツとしては、短い時間で区切ってトレーニングを行い、成功したらすぐに褒めることが効果的です。また、食べ物のご褒美を用いると良い反応を示す犬も多いため、うまく活用するとモチベーションが高まりやすくなります。

総じて言えば、ペキニーズは「頑固だが賢い」犬であり、しつけは決して簡単ではありませんが、飼い主の忍耐と工夫次第で立派に学ぶことができます。この犬種を迎える場合、飼い主には「ペキニーズのプライドを尊重しつつ、粘り強く付き合う」姿勢が求められるといえるでしょう。

気性の穏やかさ・性格

ペキニーズは、古代中国で「獅子犬」として皇帝や貴族に大切にされてきた歴史を持ち、その気質には今も王族的な風格が色濃く残っています。小型犬でありながらも、堂々とした振る舞いを見せることが多く、周囲に臆することなく自信に満ちた態度をとります。そのため「小さなライオン」と形容されることもあります。

まず、ペキニーズの性格で最も特徴的なのは「独立心」と「誇り高さ」です。他の愛玩犬のように、常に飼い主にべったりと甘えるというよりは、自分の時間を大切にする傾向があります。ただし、これは決して冷たいわけではなく、飼い主への愛情は深く、信頼した相手には強い忠誠心を示します。自分から甘えてくるときには非常に可愛らしい一面を見せ、まるで「特別に許してあげる」というような態度で接することさえあります。

また、ペキニーズは落ち着いた気質を持っており、無闇に走り回ったり、絶えず騒がしくしているタイプではありません。そのため、マンションや集合住宅での飼育にも向いています。ただし、縄張り意識が強いため、見慣れない人や音には敏感に反応し、警戒吠えをすることがあります。特に来客や配達員に対しては、自分なりに「家族を守る」意識から吠える場合もありますが、これは本能的な性質に基づく行動です。適切に安心させることで、過剰な吠えを抑えることができます。

ペキニーズは頑固で自己主張の強い性格を持っていますが、同時に非常に繊細な一面もあります。飼い主が強い口調で叱ったり、無視を続けたりすると、深く傷ついてしまい、その後の関係に影響を与えることがあります。このため、ペキニーズと接するときは「尊重と優しさ」を大切にすることが求められます。彼らは決して「従属的」ではなく「対等なパートナー」であると感じさせる接し方を好むのです。

一方で、他の小型犬に比べると比較的落ち着いており、過剰に神経質になることは少ないため、穏やかに暮らしたい家庭には向いています。小さな子どもと遊ぶことも可能ですが、ペキニーズ自身は「静かな時間」を好む傾向があるため、乱暴に抱きかかえられたり大きな声を出されたりするとストレスを感じてしまいます。そのため、子どもがいる家庭では、犬の性質を尊重する形で接し方を教えることが大切です。

さらに、ペキニーズは飼い主に対しては甘えん坊な面を見せる一方で、他の犬や見知らぬ人には距離を置くことが多いです。集団行動よりも一対一の関係を好み、自分の世界を大事にする性格といえます。ただし、無理に交流を強要せず、犬自身のペースで環境に慣れさせれば、穏やかで落ち着いた同居犬となるでしょう。

まとめると、ペキニーズは「独立心が強く、誇り高く、しかし飼い主には深く忠実」という独特の気質を持つ犬種です。気性は比較的穏やかで、家庭内では落ち着いた存在感を放ちますが、警戒心の強さやプライドの高さから、接し方には注意が必要です。その魅力は、単なる愛玩犬を超えて「小さな王族」とも呼べるような堂々とした風格にあります。

病気・けがへの強さ・寿命

ペキニーズは小型犬の中でも比較的長寿であり、平均寿命は12〜15年ほどとされています。適切なケアを行えば、16年以上生きる個体も少なくありません。しかし、ペキニーズ特有の体型や被毛の特徴、そして短頭種という性質から、注意すべき病気や怪我がいくつか存在します。健康面での特徴を理解し、予防や早期発見を心がけることが、長く健やかに暮らすための鍵となります。

まず、大きな特徴として「短頭種気道症候群」が挙げられます。ペキニーズは鼻が短く平らで、いわゆる「つぶれ顔」をしているため、呼吸器系に負担がかかりやすい犬種です。特に暑さや湿気に弱く、夏場の熱中症リスクは高いといえます。散歩の時間帯は涼しい早朝や夕方に限定し、エアコンで室温管理を徹底することが欠かせません。呼吸が荒くなったり、いびきが強くなったりする場合は、獣医師に相談する必要があります。

次に注意すべきは「眼のトラブル」です。ペキニーズは大きく突き出た目を持ち、魅力的な表情を生み出していますが、その分怪我や炎症を起こしやすい構造でもあります。角膜炎や結膜炎、ドライアイは比較的よく見られる症状であり、散歩中の草や埃、他の動物との接触によって傷つくこともあります。常に目の周りを清潔に保ち、充血や涙やけが目立つ場合は早めに受診しましょう。

さらに、ペキニーズは背骨や関節にもリスクを抱えています。体はコンパクトですが骨格はがっしりしているため、一見丈夫に見えますが、実際には「椎間板ヘルニア」や「膝蓋骨脱臼」といった整形外科的なトラブルが起こりやすい犬種です。特に高い場所からのジャンプや、フローリングなど滑りやすい床は要注意です。日常生活では、階段やソファの昇り降りに補助ステップを設置し、床にはマットを敷くなど、足腰への負担を軽減する工夫が求められます。

心臓疾患にも一定の注意が必要です。小型犬に多い「僧帽弁閉鎖不全症」などはペキニーズにも発症が見られるため、中高齢になったら定期的に心音チェックを行い、必要に応じてエコー検査を受けることが望まれます。

一方で、ペキニーズは皮膚のトラブルにも悩まされることがあります。豊かな被毛と深い顔のしわにより、通気性が悪くなりやすいため、湿疹や皮膚炎が起こることがあります。特に梅雨や夏は蒸れやすいため、こまめなブラッシングとシャンプー、そしてしわ部分の清拭が重要です。

総じて、ペキニーズは「丈夫さと弱点を併せ持つ犬種」といえるでしょう。激しい運動を必要としないため心身に無理がかかりにくく、穏やかに暮らすことで長寿を保ちやすい一方で、呼吸器・眼・関節・皮膚といった部位にトラブルが集中しやすいのです。飼い主が日頃から注意深く観察し、小さな変化を見逃さずケアすることで、ペキニーズは長く健康的な生活を送ることができます。

他の犬や子どもとの同居しやすさ

ペキニーズは、その小さな体と愛らしい外見に反して、気質はとても誇り高く独立心が強い犬種です。こうした性質は、他の犬や子どもと同居する際に大きな影響を与えます。基本的には落ち着いた性格で家庭内では静かに過ごすことができますが、その一方で「自分のルール」を大切にするため、無秩序な接し方をされると強いストレスを感じてしまうことがあります。

まず、他の犬との関係についてです。ペキニーズは社交的というよりも、むしろ「選択的に付き合う」タイプです。相手が穏やかで落ち着いた犬であれば比較的うまく共存できますが、活発でグイグイと接してくるタイプの犬に対しては苦手意識を持ちやすい傾向があります。特に自分のテリトリーを侵害されると、体の大きさに関わらず堂々と立ち向かおうとするため、衝突が起こることもあります。そのため、多頭飼育を検討する場合には、相性を慎重に見極めることが大切です。初対面からいきなり同じ空間で過ごさせるのではなく、徐々に距離を縮めるようにして、お互いが無理なく共存できる環境を整える必要があります。

次に、子どもとの関係について考えてみましょう。ペキニーズは見た目の可愛らしさから子どもの良い遊び相手になるように思われがちですが、実際には注意が必要です。ペキニーズは自分の時間を大切にする犬であり、しつこく構われたり無理やり抱き上げられたりすることを嫌がります。小さな子どもは犬の気持ちを読み取るのが難しく、つい乱暴に扱ってしまうことがあるため、そのような接し方が続くとペキニーズはストレスを感じ、時には防御的な行動(唸る、吠える、軽く噛む)を取ることもあります。これは攻撃性というよりも「自分を守るための意思表示」であり、犬にとっては自然な行動です。

したがって、ペキニーズと子どもが一緒に暮らす場合は「子どもに犬との接し方を教える」ことが必須です。例えば、ペキニーズが休んでいるときはそっとしておくこと、抱っこを無理強いしないこと、食事中に手を出さないことなど、基本的なルールを理解させる必要があります。子どもがある程度成長して犬を尊重できるようになれば、ペキニーズは落ち着いたパートナーとして良い関係を築くことができます。

さらに、ペキニーズは小型犬でありながら「自分を大型犬だと思っている」ような堂々とした気質を持っています。そのため、他犬や子どもとの関係においても、決して引け目を感じることはありません。しかし、体格的にはどうしても弱い立場にあるため、思わぬ怪我につながらないように飼い主が環境を整えることが重要です。特に大きな犬と暮らす場合、遊びの延長でぶつかられるだけでも骨や関節にダメージを受ける可能性があります。

まとめると、ペキニーズは「他の犬や子どもと無理に仲良くさせるよりも、お互いの距離を尊重させること」が同居成功の鍵となります。ペキニーズ自身は気高く落ち着いた性格を持つため、環境とルールを整えてあげれば家庭内で穏やかに暮らすことができますが、相手が強引に迫ると摩擦が生じやすいのです。飼い主が仲介役となり、犬と周囲の存在が安心して共存できるよう配慮してあげることが求められます。

運動量の多さ

ペキニーズは小型犬の中でも特に「多くの運動を必要としない犬種」として知られています。活発に走り回るタイプではなく、どちらかといえば落ち着いてのんびり過ごすことを好むため、運動に関しては比較的飼いやすい部類に入ります。しかし「少ない運動でよい」という言葉を「運動が不要」と解釈してしまうのは大きな誤解です。適度な運動は健康維持だけでなく、精神的な安定にもつながるため、毎日の散歩や遊びは欠かせません。

まず、ペキニーズの運動量の目安について触れてみましょう。一般的には1日20〜30分程度の散歩を1〜2回行うのが理想的とされています。運動量の多い犬種のようにジョギングや長時間の散歩を必要とすることはなく、短めの距離でも十分です。ただし、同じ距離を歩く場合でも、ゆっくりしたテンポで飼い主と並んで歩く方が向いており、急ぎ足や過度な負荷をかけるのは避けるべきです。

ペキニーズが過度な運動に向かない理由のひとつは、短頭種特有の呼吸器系の弱さです。鼻が短いために効率的な呼吸が難しく、気温が高いとすぐに息が上がってしまいます。特に夏場の炎天下での散歩は危険であり、熱中症のリスクが高まります。そのため、散歩は必ず涼しい時間帯に行い、水分補給をこまめに行うことが重要です。また、冬場は冷たい空気で呼吸器が刺激されることもあるため、散歩の前に服を着せたりする配慮も有効です。

散歩だけでなく、室内での軽い遊びもペキニーズにとって良い運動になります。ボール遊びや知育玩具を使った遊びは、身体的な運動だけでなく頭を使う刺激にもなり、ストレス解消につながります。特にペキニーズは自分のペースを大事にする犬種なので、遊びの時間も短めで区切り、犬が満足したら無理に続けないことが大切です。

また、運動不足は肥満を招く大きな要因となります。ペキニーズは小型犬でありながら被毛が豊かでふわふわしているため、体重の変化が見えにくい特徴があります。太りすぎると呼吸器や関節にさらに負担がかかり、寿命にも影響を及ぼします。そのため、散歩での運動と食事管理をバランスよく行うことが重要です。

さらに、運動の意味は単なる体力消費にとどまりません。散歩に出ることで外の環境に触れ、匂いや音を感じることはペキニーズにとって大きな刺激となり、精神面の健康維持につながります。家の中だけで過ごしていると退屈から吠え癖やわがままな行動が出ることもあるため、日常的に外の世界を体験させることが望ましいのです。

まとめると、ペキニーズは「少ない運動量で満足できる犬種」ではありますが、その少ない運動を毎日継続することが非常に大切です。過度な運動は不要どころか有害になる場合もありますが、適度な散歩と遊びを通じて心身をバランス良く整えることこそ、ペキニーズにとって理想的な生活スタイルといえるでしょう。

体の特徴・被毛・毛色の特徴

ペキニーズは、その独特な外見から「小さなライオン」と呼ばれることもある犬種です。古代中国の宮廷で長く愛されてきた背景から、外見は華やかで存在感があり、まさに王族的な風格を漂わせています。その体の特徴や被毛、毛色には、他の犬種には見られない個性が詰まっています。

まず、体の構造について見てみましょう。ペキニーズは小型犬に分類され、体重はおおよそ3〜6kg前後、体高は15〜23cm程度が一般的です。胴はやや長めで、全体的にがっしりとした骨格を持ち、短い足でどっしりと構える姿は堂々としています。胸が広く、肩から腰にかけて力強さを感じさせるつくりは、小さくても「守護者」のような雰囲気を漂わせます。また、顔は短頭種らしく鼻先がつぶれており、つぶらで大きな目が印象的です。

被毛については、ペキニーズの最大の魅力といっても過言ではありません。豊かな二重被毛を持ち、外側は長くまっすぐな上毛、内側は柔らかく密集した下毛で構成されています。特に首周りの被毛はライオンのたてがみのように豊かで、見た目の華やかさと威厳を際立たせています。この豊富な被毛のおかげで、ペキニーズは実際の体格よりも大きく見えることが多く、実際に抱き上げると「思ったより軽い」と驚かれることもあります。

毛色のバリエーションも非常に豊富で、ほとんどあらゆる色が認められています。代表的なものにはフォーン(淡い茶色)、ブラック、ホワイト、クリーム、ゴールドなどがありますが、パーティーカラー(2色以上の組み合わせ)やブラック&タンも珍しくありません。ただし、鼻やアイラインは黒いことが望ましく、顔の表情を引き締める役割を果たしています。特に「マスク」と呼ばれる顔の黒い模様は、ペキニーズらしい独特の表情を際立たせます。

外見の特徴に加えて、被毛の手入れも飼育において重要なポイントとなります。長く豊かな毛は絡まりやすく、放置すると毛玉ができて皮膚の通気性が悪くなり、炎症や湿疹の原因になります。そのため、毎日のブラッシングは必須です。特に耳の後ろや内股、胸周りなどは絡まりやすいので丁寧にケアする必要があります。さらに、換毛期には大量の毛が抜け落ちるため、こまめなブラッシングや掃除が欠かせません。

顔のしわもペキニーズならではの特徴で、見た目の可愛らしさを引き立てる一方で、皮脂や涙やけがたまりやすい部分でもあります。定期的に清拭し、清潔を保つことが皮膚炎予防につながります。

歩き方にも特徴があり、短い足で堂々と胸を張って歩く姿は、他の犬種にはない独特の優雅さがあります。その姿勢と豊かな被毛が合わさることで、まるで小さな王族がゆっくりと行進しているかのような印象を与えるのです。

まとめると、ペキニーズは「小さな体に豪華な毛をまとった気高い犬種」です。がっしりとした体格、大きな瞳、短い鼻、そしてライオンのたてがみのような豊富な被毛が特徴的で、毛色のバリエーションも多彩です。この外見を維持するためには、日々のケアが不可欠であり、飼い主にとっては手間がかかる一方で、その美しい姿を保つこと自体が喜びとなるでしょう。

里親・ブリーダー・値段

ペキニーズは古代中国の宮廷で「神聖な犬」として守られてきた歴史を持つ犬種で、現在でもその独特な外見と気高い性格から高い人気を誇ります。日本でも一定の需要がありますが、他のトイプードルやチワワ、ポメラニアンといった小型犬ほどの流通量は多くありません。そのため、里親募集やペットショップでの取り扱い数は比較的少なく、入手には工夫や計画性が必要になります。

まず、里親として迎えるケースについて考えてみましょう。ペキニーズはその気質から、しつけや環境が合わない場合に飼育放棄されてしまうこともあります。特に被毛の手入れの大変さや頑固な性格に対応できず、飼い主が手放してしまう事例があるのです。そのため、動物保護団体や愛護センター、インターネットの里親募集サイトでペキニーズが掲載されることがあります。ただし、人気犬種に比べて出会える確率は低めであり、見つかった場合は迅速に行動することが求められます。里親になる場合には、既往症や性格の癖を理解し、長期的にケアできる覚悟を持つことが大切です。

次にブリーダーから迎える場合です。信頼できるブリーダーは、ペキニーズの健康面や性格を考慮しながら計画的に繁殖を行っています。ペキニーズは呼吸器や眼、関節などに弱点があるため、繁殖時の管理が適切でないと遺伝的に問題を抱えやすくなります。きちんとしたブリーダーを選べば、健康状態や親犬の情報を確認でき、安心して子犬を迎えられるでしょう。反対に、安さだけを売りにしている業者や多頭繁殖を行う業者からの購入は避けるべきです。

値段については、ペキニーズの子犬はおおよそ20万円〜40万円前後が相場とされています。ただし、血統や毛色、顔立ちによって大きな幅があります。特にドッグショーで評価されるような血統の子犬や、希少な毛色の個体は50万円を超えることもあります。逆に、ペットショップで販売されている場合には価格がやや安いこともありますが、その分繁殖や飼育環境の確認が難しいため注意が必要です。

成犬を迎える場合は子犬よりも価格が下がる傾向がありますが、その代わりに既に性格や習慣が定着しているため、相性を見極めることが重要です。また、ブリーダーによっては繁殖を引退した成犬を譲渡するケースもあり、その場合は比較的安価もしくは譲渡費用のみで迎えられることがあります。

総じて、ペキニーズを迎える際には「初期費用」だけでなく「維持費」にも注目する必要があります。豪華な被毛の手入れのためにトリミングやグルーミング用品が必要になり、呼吸器や眼、関節の健康管理のために定期的な通院費用がかかることもあります。小型犬としては平均的な費用より高くなるケースもあるため、経済的な余裕を持って迎えることが理想です。

まとめると、ペキニーズはペットショップや里親募集では出会いにくい場合が多いため、信頼できるブリーダーを探すのが最も確実な方法といえます。価格は20〜40万円程度が目安ですが、犬自体の価値は金額ではなく「家庭に迎えた後にどれだけ愛情を注げるか」にあります。華やかで気高いこの犬種を迎えるなら、外見だけでなく性格や健康面も十分理解し、最後まで責任を持って育てる覚悟が求められます。

ペキニーズの動画集

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ペキニーズの動画 その1

ペキニーズの動画 その2

ペキニーズの動画 その3

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