ヨークシャー・テリアの原産国はイギリスとなります。
19世紀にイギリスのヨークシャー地方にて、いろいろな種類のテリア種(エアデール・テリア、 クライズデール・テリア、マンチェスター・テリアなど)とマルチーズやスカイテリアが交配され、生み出されました。
当時は、労働者階級の人々により持ち込まれ、工場や鉱山などの場所で労働者を手助けするネズミ狩りの狩猟犬として活躍していました。
しかしながら、小型サイズの犬種で扱いやすいながら勇敢な犬種だったことから、ハンターに連れられネズミ以外の動物に対する狩猟でも用いられるようになったようです。
ハンターの上着のポケットに入れて狩猟に連れられていき、キツネやアナグマなどの狩りの際に彼らの巣穴へ潜り込み追い立てる役として活躍しました。
また、ヨークシャー・テリアが人々に知られはじめた頃の当初は、当時のイギリスをはじめ、ヨーロッパの上流階級の人々からは雑種という扱いにより人気がありませんでしたが、 徐々にその被毛の美しさなどが注目を帯び始め、上流階級・富裕層の人々にも人気となっていきました。
飼われる際には、より長い被毛をどれだけ持っているかが高く評価されるような状況で、このヨークシャー・テリアを所有していることが貴族階級の中で富の象徴にまでなりました。
犬種名「ヨークシャー・テリア」は1870年に認定されていますが、それまでは「ブロークン・ヘアード・スコッチ・テリア(Broken Haired Scotch Terrier)」と呼ばれていました。
その後、実は1940年代にかけてヨークシャー・テリアの人気は落ち続けていきました。
しかしながら、この頃の第二次大戦下、1944年にニューギニアの戦地でアメリカ軍兵士が日本軍が使用していた防空壕から1頭のヨークシャー・テリアを見つけ、訓練士でもあった一人の兵士に預けられ「スモーキー」と名付けられました。
この犬は、空軍に同行し戦地にて色々な任務をこなして大活躍しました。沖縄の戦地へも同行したことがあったようです。
そして、終戦後は無事にアメリカへ帰国し、地元紙などに取り上げられ一躍有名になりました。
スモーキーは退役軍人病院への慰問やデモンステレーション(ショー)などをして過ごしましたが、このスモーキーが有名になったことでヨークシャー・テリアのアメリカ国内での人気に火がついたとも言われています。
また、日本国内ではちょうどこのアメリカでの人気が出た後の第二次大戦後に徐々に家庭犬として普及しはじめていき、現在の人気の地位を得ています。
なお、その被毛が美しいことから『動く宝石』といった異名や、愛称として『ヨーキー』と呼ばれたりもします。
ヨークシャー・テリアは賢く飼い主さんに忠実ではありますが、テリア種の頑固・強気な性格も備わっていますので、 根気強くしっかりしつけることが必要になってきます。
放っておかれることはあまり得意ではありませんので、なるべく一緒にいてあげられることが重要ですが、 甘やかし過ぎには注意となります。
甘やかしすぎてわがままな性格にならないように、きちんとしつけを行えることが必須と言えます。
ヨークシャー・テリアは、賢く用心深い性格となります。
ただ、テリア種の血を引いていますので、テリア種の頑固さ・負けん気・警戒心といった気質も充分持っています。
こういった性格もあるため、その優雅な見栄えとは裏腹に、突然に勇敢な行動に出てしまうこともありますので、充分に注意しましょう。
一方、飼い主さんには甘えん坊な部分を見せることも珍しくありません。
基本的には、無駄吠えはほぼしませんが、その性格から警戒心等から吠える際には甲高い声で鳴きますので、 しつけで無駄吠えは初期の頃に抑えてしまうことが重要です。
ヨークシャー・テリアの平均寿命としては、14~16年になります。
活発な小型犬に共通して考えられる、遺伝的にも発症しやすいものに『膝蓋骨脱臼』という、 膝のお皿がずれてしまう(脱臼してしまう)症状があります。
他には、『気管虚脱』という、気管の異常により呼吸困難になる病気が挙げられます。
また、体型的な事情として、ヨークシャー・テリアは顎が小さいため、歯並びがきれいにならないことが多く、 歯の病気である歯周病や虫歯などにも配慮が必要です。
『水頭症』もヨークシャー・テリアがかかりやすい病気として挙げられます。
これは、頭の中で脳や脊髄神経の周りに流れている脳脊髄液量が増え脳室という部分に溜まることで脳室が広がってしまうことによって起こります。子犬の発症が多く、脳障害や失明といった状態になります。
基本的には、子供と楽しく遊ぶことができます。
しかしながら、ヨークシャー・テリアは、テリア種の気質も持っていますので、 強気(負けん気の強さ)から他の同居犬や子供絡みでトラブルになる場合もありますので、注意が必要です。
利口な点を生かして、早期にしつけを適正に行っておくことが重要です。
ヨークシャー・テリアも、他のテリア種と同様に、活発な面や後好奇心旺盛な面を持っています。
小さい体ながらも、エネルギッシュに遊び回ったり、おもしろいものを探すかのようにあちこち動き回ったりします。
ただし、ヨークシャー・テリアは小型犬ですので、運動量自体はあまり多くなく、 散歩は1日1回で1回あたり長くても30分ぐらいで、あとは室内で遊ぶなどの程度で充分になります。
ヨークシャー・テリアの被毛は、絹糸のようなまっすぐで長い毛を持ち、光沢をもった毛であるところも優雅な雰囲気を醸し出す要因となっており、特徴的であると言えます。
毛色は、ダーク・スチール・ブルー&タンを基本としておりますが、その他にはブラック&タン、ブラック&ゴールド、スチールブルー&ゴールドなどといった色も存在しています。
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